愛知県蒲郡市にある「竹島水族館」は、日本でも有数のユニークな水族館として知られています。深海生物の展示数が日本一であったり、飼育員さん手作りのクスッと笑える解説ポップが話題になったりと、小規模ながらも全国から多くのファンが訪れる人気スポットです。2024年にはリニューアルも行われ、ますます注目を集めています。そんな竹島水族館へ遊びに行く計画を立てる際、気になるのが「食事」のことではないでしょうか。「館内にフードコートはあるの?」「ランチはどうすればいい?」といった疑問を持つ方は非常に多いはずです。特に小さなお子様連れのファミリーや、効率よく観光したいカップルにとって、食事場所の確保は死活問題です。
そこで今回は、竹島水族館のフードコート事情や館内の飲食ルール、そして周辺のおすすめランチスポットについて徹底的に調査しました。結論から言うと、竹島水族館の中には一般的な「フードコート」はありませんが、それを補って余りある魅力的な選択肢が周辺に数多く存在します。徒歩圏内のおしゃれなカフェから、新鮮な海の幸が味わえる食事処、そして車ですぐの場所にある巨大なフードコートまで、シーンに合わせて選べるグルメ情報を網羅してお届けします。この記事を読めば、竹島水族館での一日をより快適に、そして美味しく過ごすためのヒントが必ず見つかるはずです。
竹島水族館にフードコートはある?館内の食事事情を徹底解説
まず最初に、最も多くの人が疑問に思っている「竹島水族館の中にフードコートはあるのか?」という点について、館内の設備や飲食に関するルールと合わせて詳しく解説していきます。初めて訪れる方や、久しぶりに行くという方は、事前の準備としてぜひチェックしておいてください。
残念ながら館内にレストランや本格的なフードコートはない
結論から申し上げますと、現在の竹島水族館の館内には、座って食事ができるようなレストランや、複数の飲食店が集まるいわゆる「フードコート」は存在しません。これは、竹島水族館が元々小規模な施設であり、展示スペースを最大限に確保するために設計されているためです。
水族館といえば、大水槽を眺めながら食事ができるレストランや、イルカショーの合間に軽食をとれるカフェテリアをイメージする方も多いかもしれません。しかし、竹島水族館は「日本一解説が読まれる水族館」として知られる通り、展示内容の充実に全力を注いでいる施設です。そのため、館内での飲食施設については潔く省略されており、その分、入館料が非常にリーズナブルに設定されている(大人500円という破格の安さ!)とも言えます。
リニューアル後もこの方針は大きく変わっておらず、館内でガッツリとランチを食べるというスタイルではありません。ですので、「お昼ごはんは水族館の中で済ませよう」と考えて何も準備せずに行くと、お腹を空かせて困ってしまう可能性があります。しかし、悲観する必要はありません。館内に飲食店がないということは、逆にお昼の時間を自由に設定でき、周辺にある蒲郡ならではの美味しいグルメを探す楽しみがあるということでもあります。
週末やイベント時にはキッチンカーが登場することも
「館内に店がないなら、何か食べるものは全くないの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。竹島水族館の建物の前や周辺の広場には、週末や祝日、連休などの繁忙期を中心に、様々なキッチンカー(移動販売車)が出店することがあります。
これらキッチンカーのラインナップは日によって異なりますが、手軽に食べられるメニューが充実しています。例えば、フライドポテトや唐揚げ、たこ焼きといった定番の軽食から、クレープやソフトクリームなどのスイーツ、さらにはこだわりのハンバーガーや丼ものを提供するお店が来ることもあります。
青空の下、水族館の建物をバックにキッチンカーで購入した出来立てのグルメを頬張るのも、また違った楽しさがあります。特に気候の良い春や秋には、外の風を感じながらピクニック気分で食事をするファミリーの姿が多く見られます。キッチンカーの出店情報は、竹島水族館の公式SNSや、キッチンカー仲介サイトなどで告知されることもあるので、訪問日が決まったらチェックしてみると良いでしょう。「今日は何が来ているかな?」とワクワクしながら向かうのも、旅の醍醐味の一つです。
再入場システムを活用して外で食べるのが基本スタイル
竹島水族館での食事戦略において、最も重要なのが「再入場システム」の活用です。竹島水族館では、当日に限り何度でも再入場が可能となっています。出口付近にいるスタッフに声をかけ、手の甲に透明なスタンプ(ブラックライトで光るタイプなど)を押してもらうか、再入場券を受け取ることで、自由に外に出入りすることができます。
このシステムのおかげで、午前中に一度入館して展示を楽しみ、お昼時になったら一度外に出て周辺のお店でランチを済ませ、午後から再び戻ってきて残りの展示を見たり、お土産を買ったりするというプランが簡単に組めます。水族館自体がコンパクトなので、見て回るのにそれほど時間はかかりませんが、解説ポップをじっくり読み込んだり、深海生物にタッチしたりしていると、意外と時間が経ってしまうものです。
また、再入場ができるということは、車の中に忘れた荷物を取りに行ったり、近くの公園で子供を遊ばせたりといったフレキシブルな動きも可能になります。食事のためだけに急いで見学を終わらせる必要がないので、時間を気にせずマイペースに水族館を満喫できるのが嬉しいポイントです。ぜひこの再入場システムをフル活用して、水族館と周辺グルメの両方を楽しんでください。
館内での飲食ルールと持ち込みについて
ここで気になるのが、「お弁当などの持ち込みはできるのか?」という点です。竹島水族館の館内ルールとして、展示エリアでの飲食(食べ歩き)は基本的に禁止されています。これは、生き物たちの安全を守るため、そして他のお客様への配慮や館内の清潔さを保つためです。万が一、食べこぼしが水槽に入ってしまったりすると、生物に悪影響を及ぼす可能性があります。
ただし、完全に飲食不可というわけではありません。水分補給のための飲み物については、蓋付きのペットボトルや水筒であれば持ち込みが許可されている場合が多いですが、飲む場所については指定された休憩スペースやベンチなどを利用するようにしましょう。また、リニューアルや時期によってルールが変更される可能性もあるため、入館時にスタッフに確認するか、掲示されている案内を必ず守るようにしてください。
お弁当を持参した場合の食べる場所ですが、館内には広い飲食スペースがないため、基本的には館外のスペースを利用することになります。水族館のすぐ目の前には「竹島園地」という広々とした公園が広がっています。芝生広場やベンチがあり、海を眺めながらお弁当を広げるには最高のロケーションです。天気の良い日は、ここでお弁当ピクニックをするのが最も気持ちの良いランチタイムになるでしょう。屋根のある東屋(あずまや)もありますが、数は限られているため、レジャーシートを持参することをおすすめします。
竹島水族館周辺でフードコートやランチを楽しむならここ!
館内にフードコートがないことはわかりましたが、竹島水族館の周辺には魅力的な飲食店がたくさんあります。「せっかくなら蒲郡らしいものが食べたい」「子供が好きなメニューがあるお店がいい」「雨だから屋内で食べたい」など、様々なニーズに応えるおすすめスポットを紹介します。
徒歩圏内で便利!「Mai Cafe」や「竹島ファンタジー館」の食事処
まずは、車を移動させずに徒歩で行ける範囲のお店をご紹介します。水族館の駐車場に車を停めたまま食事に行けるので、非常にスムーズです。
一つ目は、水族館のすぐ目の前に2023年末にオープンした**「Mai Cafe(マイカフェ)」**です。ここはバリアフリーに配慮された広々とした店内で、モーニングからランチ、カフェタイムまでゆったりと過ごすことができます。特に「蒲郡みかんソフト」や、どこか懐かしい「たぬきケーキ」などのスイーツが人気ですが、軽食メニューも用意されています。おしゃれで清潔感のある空間は、デートや女子旅の休憩スポットとしても最適です。テイクアウトも可能なので、ソフトクリーム片手に竹島散策というのも良いでしょう。
二つ目は、水族館から徒歩数分の場所にある**「竹島ファンタジー館(通称:とまりん)」**に併設された食事処です。ファンタジー館自体も貝殻で作られたテーマパークとして有名ですが、ここの食事処「魚々の里 とまりん」では、鮮度抜群の海鮮料理を味わうことができます。地元の魚問屋が直営しているため、海鮮丼や煮魚定食、深海魚を使ったメニューなどがリーズナブルに楽しめます。店内は広く、テーブル席や座敷席もあるため、小さなお子様連れや大人数での利用にも対応しています。「水族館に来たからには魚が食べたい!」という方には一押しのスポットです。
三つ目は、少し優雅なランチを楽しみたい方におすすめの**「ホテル竹島」**内のレストランです。水族館のすぐ隣に位置するこのホテルには、日本料理「常磐」やレストラン「リヴァージュ」があります。三河湾や竹島の絶景を眺めながら、洗練された会席料理やフレンチのコース、あるいはランチセットをいただくことができます。記念日や誕生日のお祝いで水族館を訪れた際など、ちょっと特別なランチにしたい場合にぴったりです。
本格的なフードコートなら「ラグーナテンボス」へ(車で約10分)
「子供がいろいろ選びたがるから、やっぱりフードコートがいい」「家族で食べたいものがバラバラ」という場合は、車で10分ほど移動して**「ラグーナテンボス(フェスティバルマーケット)」**へ行くのが正解です。ここには「おさかな市場」をはじめとする大規模な飲食エリアがあります。
フェスティバルマーケット内には、海鮮丼、寿司、うどん、ラーメン、ハンバーガー、パスタなど、多種多様な飲食店が入っており、それらをフードコート形式で自由に選んで食べることができます。特に「おさかな市場」で購入した新鮮な寿司や焼き立ての海鮮を、その場のテーブルで食べるスタイルは大人気です。活気あふれる市場の雰囲気の中で食べる海の幸は格別です。
また、一般的なショッピングモールのフードコートのように、子供用の椅子や食器が充実していたり、授乳室やオムツ替えスペースが完備されていたりするため、乳幼児連れのファミリーにとっては最も安心できる食事場所と言えるでしょう。食後はショッピングを楽しんだり、隣接するテーマパーク「ラグナシア」へ遊びに行ったりと、一日中楽しむことができます。水族館とラグーナをセットで回る観光コースは、蒲郡観光の王道ルートです。
地元の人気店「蒲郡クラシックホテル」や周辺の洋食・和食
さらに選択肢を広げたい方には、歴史ある**「蒲郡クラシックホテル」**でのランチもおすすめです。水族館からも見える小高い丘の上に建つこのホテルは、国の登録有形文化財にも指定されている格式高い建物です。メインダイニングルームでは、三河湾を一望しながら伝統的なフレンチカレーやステーキなどを味わうことができます。また、ラウンジで提供されるアフタヌーンティーも人気で、優雅なひとときを過ごせます。少し敷居が高く感じるかもしれませんが、ランチ利用であれば比較的カジュアルに利用できるプランもあります。
また、水族館から車で少し走れば、地元で愛される洋食店やうどん店も点在しています。蒲郡名物の「ガマゴリうどん(アサリ出汁のうどん)」を提供しているお店を探してみるのも良いでしょう。例えば、手打ちうどんの名店「やをよし」などは、観光客だけでなく地元民にも大人気のお店です。
このように、竹島水族館の周辺には、徒歩圏内の手軽なお店から、車で少し行った場所にある大型施設まで、バリエーション豊かな飲食店が揃っています。「フードコートがない」ということをネガティブに捉えるのではなく、「今日はどこで美味しいものを食べようか」と選ぶ楽しみがあると考えてみてください。
竹島水族館のフードコート・ランチ事情まとめ
竹島水族館のフードコート事情とランチのポイントについてのまとめ
今回は竹島水族館のフードコート事情と周辺ランチについてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。
・竹島水族館の館内には本格的なレストランやフードコートは設置されていない
・展示スペースを優先しているため飲食施設はなくその分入館料が安く設定されている
・週末や祝日などの繁忙期には水族館前にキッチンカーが出店し軽食を楽しめる場合がある
・当日であれば再入場が可能なので一度外に出て食事をしてから戻ってくることができる
・館内での食べ歩きは禁止されており水分補給や飲食場所のルールを守る必要がある
・お弁当を持参した場合は目の前の竹島園地などの公園スペースで食べるのがおすすめである
・水族館の目の前にはバリアフリー対応の「Mai Cafe」がありスイーツや軽食が楽しめる
・徒歩数分の「竹島ファンタジー館(とまりん)」では新鮮な海鮮丼や定食が味わえる
・隣接する「ホテル竹島」には景色を楽しみながら食事ができる日本料理店やレストランがある
・本格的なフードコートを求めるなら車で約10分の「ラグーナテンボス」が最適である
・ラグーナテンボスの「おさかな市場」では購入した海鮮をその場で食べるスタイルが人気だ
・子供連れでメニューに迷う場合は多様な店舗が揃うラグーナテンボスが最も安心できる
・歴史ある「蒲郡クラシックホテル」では絶景と共に名物のカレーやフレンチを楽しめる
・周辺には「ガマゴリうどん」などのご当地グルメを提供する個人飲食店も点在している
・事前に食事場所を決めておくことで混雑を避けスムーズに水族館観光を満喫できる
竹島水族館は、館内にこそフードコートはありませんが、その周囲には魅力的なグルメスポットが溢れています。青空の下でのピクニック、おしゃれなカフェでの休憩、市場での豪快な海鮮ランチなど、気分やメンバーに合わせて自由にプランを組み立てられるのが蒲郡観光の魅力です。ぜひこの記事を参考に、水族館の楽しい思い出と共に、美味しい食事でお腹も心も満たされる素敵な一日を過ごしてください。

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